短期決戦(2カ月以内)

 現物コメ指数のヒストリカルデータが手に入っていないので、令和5年産米の相対取引価格(速報値)で、取引前のイメトレをすることにしました。まずは下表をご覧ください。

 本来は、現物コメ指数の変動額からイメトレを行いたいところですが、ここでは、相対取引価格の全銘柄平均価格の変動額から想定できる先物差金をもって、短期決戦を考えることにしました。

 何故、短期決戦を考えたかというと、堂島コメ平均(米穀指数)は、当月限の最終決済日に公表される平均米価(現物コメ平均)で強制的に決済される仕組みのため、全く現物受渡しのことを気にせず取引に参加することができるからです。

 この仕組みであれば、半年先や1年先といった、本当にどう変動するか予測が難しいところから取引に参加するのではなく、投機家については、1番限(最長2カ月間)や2番限(最長4カ月間)で取引に臨むのがベターです。理由は、お米のプロである米取引関係者の予想が反映されるDI調査(米取引関係者の判断に関する調査)が取引参加の参考になるからです。


 それでは、上表をご覧ください。

 こちらは、令和5年産米の全銘柄平均価格をベースにした変動額(対前月比、対前々月比)、買建玉の差金(差金=変動額[対前々月比]×50×枚数)の数値が記載されています。変動額を見ると、1カ月間で32円~268円、2カ月間で87円~339円の値動きがあったことが示されています。このデータでいけば、2カ月間で最大2%程度の変動です。ここ最近の日経平均は、動くときは1日で1千円(3%)近い変動がありますので、それと比較すれば、凄く小さな変動です。勿論、年産が変わり、大豊作又は大凶作になれば、価格レンジが大きく上下することはありますので、その時は、極端な値動きをする場面もありますが、今はレアケースを排除して、短期決戦に臨む方法を書き進めます。


[短期決戦]

①DI調査(米取引関係者の判断に関する調査)で、需給や価格に関するお米のプロの考えをチェックすること(超大事)。その上で、②堂島コメ平均での先物注文[先物買い又は先物売り]は1番限又は2番限を選択すること。③建玉1枚あたりの損益(1カ月間、2カ月間)を想定すること(※自身が許容できるリスクレベルを確認することは大事です!)。④最終決済日までの間に反対売買で損益を確定させるか、それとも、当月限の最終決済日に公表される平均米価で強制決裁(運にお任せ!)とするか、、、です。


上記①のDI調査は、現状判断DIと見通し判断DI(向こう3ヶ月)であり、半年先や1年先のことまでは数値化されていません。簡単に言えば、そんな先のことまで分からないということかもしれません。


なので、私の考えとしては、「投機家は期近で勝負すべし!」です。期先の取引は米取引関係者に任せましょう。1取引で1~2万円の勝負をするなら期近での取引が最良だと思いますが、どうでしょうか?

米穀指数

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