現物コメ指数
本日の堂島コメ平均(米穀指数)の相場は20,670円(25年6月限)です。取引がスタートした8月13日は17,200円なので、20%の価格上昇です。僅かな期間でこの上昇率は凄いような気がします。しかし、新米がこれから出回ることを踏まえると、この先は「?」です。
今のところ、供給不安や生産コスト、輸送コストの上昇が絡み合って、価格が上昇しているのかもしれませんが、現在、先物市場で取引されているのは、24年産(令和6年産)のお米の取引価格であり、25年6月限なら来年6月の取引価格になるので、取引期限が近付く頃にどうなっているのか想像ができません。
因みに、堂島コメ平均の当月限(建玉)が最終決済日を迎えると、平均米価(※現物コメ指数の1円の位を四捨五入したもの)で差金決済をすることになりますが、この平均米価の元になる現物コメ指数は、どの様に算出されているのか。
「現物コメ指数算出要領」を見ると、6つの変数が必要なことが分かります。
①前々月から前月の全銘柄平均価格の変化率
②前月の相対取引価格(全銘柄平均価格)(※対数化)
③需給に関する現状 D I(※対数化)
④需給に関する見込 D I(※対数化)
⑤米価に関する現状 D I(※対数化)
⑥米価に関する見込 D I(※対数化 )
※数式は省略します。
月末に公表されている「現物コメ指数のお知らせ」を見ますと、以下のことが記載されています。
【算出に用いる係数および切片は・・・】
-0.02039(前々月から前月の全銘柄平均価格の変化率)
0.92036(前月の相対取引価格(全銘柄平均価格))
-0.07043(需給DI(見通し))
0.02604(米価DI(現状))
0.11322(米価DI(見通し))
0.48790(切片)
【需給 DI(現状)については p 値が 0.05 を超えるため、説明変数として令和 5 年産の 現物コメ指数の算出モデルに採用していません。】
で、現物コメ指数算出要領に記載されている数式に、各変数及び上記の変数の係数、切片を代入すると、現物コメ指数が算出されるようです。お暇な方は、算出要領を参照しながら計算してみてください。
現在公表されている現物コメ指数は、23年産米(令和5年産米)を対象にした数値ですが、これが24年産米を対象にした現物コメ指数に切り替わった時、先物価格とのギャップが大きすぎると、先物価格は大きく動く(調整する)と思います。例えば、現物コメ指数(24年産米がメイン)が18,000円の時に、25年2月~6月限が21,000円だとしたら、先物価格が高過ぎと判断する人が出てくる可能性が高まるのでは、という意味です。いくら何でもそんな価格差はないと思います。
堂島コメ平均の商品設計は、現物コメ指数(平均米価)で縛られているので、この点を念頭に入れて、取引をされると良いと思います。ご参考まで^^
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